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日本型PMIの方法論 竹林信幸 作成:2024.09.29 - Coggle Diagram
日本型PMIの方法論
竹林信幸
作成:2024.09.29
第1章PMIの定義
最高のM&A
3つのプロセス
1.対象会社(のビジネス)の理解
2.適切なマッチング
戦略的整合性(自社の成長シナリオに合うか)
経済的合理性(費用がリターンに見合うか)
3.成果を出すためのPMI
M&Aの効果をいかに最大化するか
PMIで取り組むべきことは、成果を出すために必要なすべてのこと
100日プラン
PMIの専任者はいない
買い手企業も売り手企業も人材は不足
増していくPMIの重要性
成長戦略型M&A
Organic GrwthとCollaborativeGrowth
自力成長の限界点の見極め
業界再編型M&A
事業承継型M&A
資本提携後に売り手企業と買い手企業がともに成長する過程
(CGP:CollaborativeGrowthProcess)
第2章いま求められるPMI
日本型PMI=CollaborativeGrowthProcess
概念と方法論
ヒト
モノ
カネ
事業インフラ
売りての3分の1はM&A後に不安
PMIは相手の立場に立つことから
売り手:従業員の処遇・モチベーション、マネジメント体制と運用に不安
買い手:事務・経理処理の統合、シナジーの実現・投資回収に不安
※アメリカではPMIの意識は希薄
・成長シナリオありき、M&Aはそれを実現するための手段
・売り手にも成長シナリオと実行プランがある
・両社がそれぞれ目指したところに行くだけ
・アメリカではPMO=成長シナリオのプロジェクト管理
第3章PMIは「人」で決まる
PMIの成否は「誰がやるか」
「何をやるか」「どうやるか」ではない
人物の人柄や実績、立場、印象によって説得力が変わる
誰もが認める人格者
最重要プレーヤーは新社長
買い手から、売り手から、外部からの3つのパターン
3つの共通点
①お金の使い方を知っている、必要なお金は惜しみなく使う(認めて)
②フットワークが軽い、従業員の懐に飛び込む(期待して)
③要求を遠慮なく伝え、明確に求める(主体性を引き出す)
PMIに必要な知識とスキル
専門家チームを組成する
知識と経験、人事/IT/会計/業務まわり
「角」を見極める(センス・勘・見識)
売り手からみた欠点、買い手からみた売り手の欠点(当たり前)
角を矯めて牛を殺していないか
コミュニケーション
インタビュー、ファシリテーション、愚痴聞き力
会って議せず、議して決せず。そんな会議が懐疑を招く
愚痴と正論は交わることはない
正論で応じず、受け止める
第4章日本型PMIを実践する(1.マインドセット)
1.「違い=問題」ではない
「当たり前」の強要が失敗を招く
前提となる条件や環境が異なることを理解
2.「角を矯(た)めて牛を殺し」てはいけない
過剰な管理は現場のモチベーションを低下させる
逆に過剰のリスペクトも禁物
3.企業文化の融合はPMIの必須要件なのか
文化:行動や思考のフレーム
風土:文化を形づくるものとしての環境
文化は風土によって培われる
不可能ではないものの、かなり難易度の高い作業となる
※異なる文化を前提にPMIをうまく進めるには?
>4.PMIとダイバーシティ
4.PMIとダイバーシティ
企業文化の融合は必ずしもM&Aの必要十分条件ではない
融合に拘るのではなく多様性を考える
文化を融合させるのではなく、擦り合わせる
PMIこそ、まさに「ダイバーシティ=多様性」
異文化コミュニケーションと心得る
価値観、仕組み、ルールがそもそも違う
・違いを前提として取り組む
・適切な距離感
・聞く姿勢、粘り強く伝える熱意
買い手に合わせることがベストプラクティスか?
「A or B」ではなく「C = New One」をつくる
上位概念を意識する
行動や思考のフレームではなく、ビジョンや理念で語り合う
※そもそも何のためにM&Aしたのか
第4章日本型PMIを実勢する(2.実践)
1.売り手企業の現状を把握する
まずは「ビジネスを通常どおりに流す」を目標に
成果創出の礎を築く
2.キーパーソンへのインタビュー
ブラックボックス(属人的)を可視化
組織経営への移行
「守破離」:機械的遵守から、概念的理解を経て自律的創造へと進む
主体性を引き出す方法論
interactive、on going、tailor-made
トップダウン型ではなくプロセス参加型で参加してもらうことが重要
トップダウン型:どれだけ丁寧に説明しても他人から与えられたもので受け身の傾向
プロセス参加型:自分ゴトで創造することができ、主体性が向上する傾向
質問で相手を誘導してはいけない
複数の人に聞いて、問題を立体的に把握
3.現状を表現するツール
引き出した情報を整理、フォーマットを活用して図解
業務フローを見える化する
業務引き継ぎリストの作成
人物相関、火種の把握
4.取り組みテーマに優先順位をつける
通常業務をこなしながら、同時にPMI業務を実行、進捗を管理し、報告することを完璧にこなすのムリ
軋轢を生じさせないためにも一気呵成に進めない
①実務的な課題>②組織的な課題>③感情的な課題
マトリックスで整理
実務的な課題はそもそも緊急性が高い
5.クイックヒット施策の重要性
(クイックウィン、アーリーサクセスとも)
M&A後の様々な不安の払拭に効果
第5章PMIの準備
1.ポストはプレ、プレはポスト
後工程の品質は前工程で決まる
2.PMIのためのデューデリジェンス
確認項目
・担当者の人数やスキル
・会計ソフト
・決算の作成フローとタイミング
・決算連結時の課題
・稟議制度の有無と、経費の決裁/支払いフロー
経営管理の状況
・管理会計はできているか
・KPIは設定されているか
・事業計画はあるか
・予実管理ができているか
・部門別、個人別、製品別の損益管理ができているか
・株主総会の定期開催有無や株主構成
取締役会設置会社か
営業会議をはじめ各種会議の頻度や参加メンバーは
売り手に将来の社長候補はいるのか
・次世代の経営者候補の有無
・PMI推進チームに参加する人材の見極め
・キーパーソンの離職リスク
3.PMIには予算が必要
4.思いを引き継ぐ成約式