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『武漢封城日記』 郭晶 Guo Jing 潮出版社 2020年9月18日 - Coggle Diagram
『武漢封城日記』
郭晶 Guo Jing
潮出版社 2020年9月18日
第二章
封鎖の中で新たに
自分の居場所を探す
1月30日
「この疲労感の多くは、心の底の深いところから来る無力感による。」p・72
「無力感を消し去ることは難しい。消し去るのではなく、付き合い方を探すべきかもしれない。私の場合、頑張って行動しようとしているが、罹患の確定数者が日に日に増えているのを見ていると、やはり嫌でも自分の小ささと無力さを感じる。それでもできるだけ自分のできることをしないといけない。やはり外に出るべきだろう。」p.74
「びくびくしながらの生活は、人道に反するものである」p.72
第三章
閉じ込められても、
立ち止まるわけにはいかない
1月31日
「自転車で臨江大通へ向かい、さらに二キロ足らずで武漢長江大橋についた。
その河畔の道では、マスクをしてジョギングをする人がいた。道路の中間にある防護柵には、500メートルの間隔で、横断幕で標語が掛けてある。「科学で防御、恐れず慌てず、デマに惑わされるな」といったような標語だった。私が少し驚いたのは、ロックダウン後も印刷工場が稼働し、人気のない通りに、こんなにもたくさんの宣伝スローガンを掛けて歩く人のいた事である。」p.83
2月1日
「不確かな中を生きることは、大きな挑戦である。
不確かさは人を不安にさせる。特に不確かな状況を把握できない時は。」p.86
「この疫病は、2020年の春節に爆発した。多くの人が希望をもって新たな一年の仕事の目標や学習計画を立てた。それが一瞬にして打ち壊された。多くの人が、いつになれば仕事に戻れるかもわからぬままに、家に閉じ込められた。」p.86
『BPMビート・パー・ミニット』
2017年フランス
1990年代初頭のパリで、HIV・エイズへの偏見や差別に講義する団体「ACT UP」の活動を描いた映画。
2月2日
「人は閉じ込められても、立ち止まっているわけにはいかない。自分を動かす何かを探さなければならない。」p.93
肖美麗(しょうびれい)
フェミニズム活動家、作家
プロローグ
「ただ、日記が注目されることには、心落ち着かぬ思いもありました。このウイルスが蔓延する中では、心を寄せなければならない人はとりわけ多く、多くの人が具体的な説明を必要とし、治療を受けられずに亡くなった人も数多くいます。私は生きている、そう思うだけで強い後ろめたさを感じます。私にはまだ書く力が多少残っています。封鎖された都市の中では、これも一種の特権です。そうであるなら、書き続けることは、社会に貢献する一つの方法となるでしょう。」p.7
「私はソーシャルワーカーであり、2012年、大学生のときにフェミニズム活動に初めて参加しました。学校の男女のトイレの比率を調整する要望書を学長に書き送ると、翌年の3月8日の国際女性デーには、一部の校舎で男子トイレが女子トイレに改修されました。
行動は、変化をもたらすことができ、自身に付与された人間力を高める行為です。」p.9
074法律顧問ホットライン
「小さい頃から、私は日常生活の中の性による不平等に不満と疑問を持っていました。フェミニズムはそうした私の疑問に答えをくれました。フェミニズム思想は、強い批判性と内省性があるため、自己の省察にもつながり、自分と社会との関係に改めて気付かされるようになりました。」p.11