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五重の義 - Coggle Diagram

- - - - 〇宿善薄きものと自覚したならばどうすれば宿善が厚くなるのか
        〇宿善の厚薄をどうすれば知ることができるのか
        
        親鸞学徒の一番大事な心がけふたつ、蓮如上人のお言葉
        
        後生を大事に思い、仏法をとうとく思う心あらば（御文章）
        
        〇後生がきにかかるかどうか→私が死んだら一体どうなるのだろうか、
        
        〇仏法を尊く思う心があるかどうか
        
        ・わが身の後生が気にかかり、仏法を尊く思う人には必ず聞法心が起きる
        ・聞法心の強弱で宿善の厚薄を大体知ることができる
        
        宿善の厚き人と薄き人の違いを教えられた「唯信鈔」の御文（唯信鈔＝聖覚法印の著書）
        
        宿善の厚きものは今生も善根を修し悪業をおそる。宿善少きものは今生に悪業をこのみ善根をつくらず。
        
        過去世に善を努めてきたものは、今生も悪を恐れて善に精進する。　　
        過去世、善に背を背けてきたものは、今生も悪を好み善には向かわない。
        
        宿善の厚薄・遅速はどうすればわかるのか（口伝鈔）
        
        宿善厚き人は、今生に善をこのみ悪をおそる。
        宿悪重き者は、今生に悪をこのみ善にうとし。
        
        過去世に厚く善を積んできた人は、今生も善根を求め、悪を避けようと努める。過去世に悪を重ねてきた者は、今生も平気で悪を行い、少しも善に向かおうとしない
        
        蓮如上人、唯信鈔、口伝鈔のお言葉から、「聞法心・廃悪修善の心の強弱」によって宿善の厚薄は大体わかる
        
        宿善がなければ弥陀の本願を聞くことはできない
      - 言亡慮絶
        
        心も言葉も絶えた
    - - 〇ガンジス河の砂の数ほどの仏方から教えを聞いてきた人でなければ、今生で弥陀の救いには遇えないのである　　
        〇宿善がなければ弥陀の本願を聞くことはできない。聞法心といってもいろいろある
        
        宿善が薄いと自覚した者はどうすれば宿善が厚くなるのか
        
        宿善は待つにあらず、求むるものなり
        
        宿善が厚くなり、宿善開発した一念の時に阿弥陀仏の本願力によって、無明の闇が破られて絶対の幸福になる。
      - 過去已曽　修習此法　今得重聞　即生歓喜（観無量寿経疏）
        
        過去世から弥陀の本願を聞いてきた人でなければ今生で信心獲得できない、と説かれた善導大師のお言葉
        
        書き下し
        
        過去に已に曽て、此の法（阿弥陀仏の本願）を修習して、今重ねて聞くことを得て、即ち歓喜を生ず。
        
        意訳
        
        過去世から弥陀の本願を聞いていた人が、今生で重ねて聞いて弥陀の救いに植えるのである。
        
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    - - （１）熱心な聞法　（２）五正行の実践　（３）六度万行の実践
        
        このようにみると３より２より１が、より宿善が厚くなると思われがちだがそうではない
        
        熱心な聞法がダントツ、比較になるものではない。どうしても聞けない時に２，３が勧められる
        
        仕事などで聞けないときでも宿善が求められる
        
        どこにこのような順番が教えられているのですか？根拠
        
        教行信証全部　親鸞聖人の教えの根基である三願転入
        
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        一番、宿善が厚くなるのは真剣な聞法→聞法善
        
        どのような気持ちで聞かせて頂けばよいか
        
        ２１３０
  - - - 宿る→その人のものになる
      - 宿世→過去世　　阿弥陀仏に救われるまでの一切の過去。人間界に生まれるまでの一切の過去。生まれてから今までも宿世に入る
      - 善根→善業　善い行いのこと
        
        「根」→行い　地底に根を張り巡らせるようにその様子から広がっていくことを行いのことを「根」と言われる
      - 「宿世の善根」
        
        全く同じ過去の人はいないのだから、宿世は一人一人違うどれだけ善根を積んだかも違う。宿善に厚薄がある、遅速がある。
        
        厚い人→速い人　頓機の人　枯葉松
        
        薄い人→遅い人　漸機の人　青松葉
        
        宿善も遅速あり。されば已・今・当の往生あり、弥陀の光明に遇いて早く開くる人もあり、遅く開くる人もあり。(御一代記聞書)ｐ９２６
        
        宿善に厚薄・遅速があるから、すでに救われた人もあれば今救われる人もあり、これから救われる人もある、弥陀の光明に照らされて早く救われる人もあり、遅く救われる人もある
        
        阿弥陀如来の慈悲は平等なのに、救いの前後があるのは宿善に厚薄があるからと説かれた「阿弥陀経」の御文
        
        ある人が救われている人と救われていない人に対して、救われたひとには阿弥陀仏の慈悲が特別にかかって、阿弥陀仏の救いには差別がある、という
        
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        已発願、今発願、当発願（已に発願し、今発願し、当に発願せん）
        
        若已生、若今生、若当生（若しは已に生まれ、若しは今生まれ、若しは当に生まれん）
        
        頓機の者は少なく、漸機の者多し(和語灯録)
        
        和語灯録は法然上人の言行録
        
        頓機の人はどんなひとがいたか
        
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        宿善の厚薄をどうすれば知ることができるのか
        
        宿善薄きものと自覚したならばどうすれば宿善が厚くなるのか
        
        兎に角に信不信ともに仏法を心に入れて聴聞すべきなり
        
        不断に聞法精進する人は、陽気をうける花が早く咲くように宿善開発し救われるのも早いが、聞法を怠れば日陰の花の咲くのが遅いように宿善開発も遅れる。
        
        阿弥陀如来の慈悲は平等なのに救いに前後があるのは宿善に厚薄があるから
        
        宿善の厚薄　覚如上人のお言葉
        
        十方衆生の中に浄土教を信受する機あり、信受せざる機あり。いかんとならば、「大経」のなかに説くがごとく、過去の宿善あつきものは今生にこの教にあうてまさに信楽す。宿福なきものはこの教にあうといえども念持せざればまたあわざるがごとし。「欲知過去因」の文のごとく、今生のありさまにて宿善の有無あきらかにしりぬべし。ｐ６９０
        
        意味
        
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        意訳
        
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        救われた人と救われていない人がいるのは宿善の厚薄によって分かれる
        
        蓮如上人と一休のやりとり
        
        同じ時代に生きており、一休はなんとか蓮如上人をやり込めてやろうと書かれたものを読んでどこかに穴はないかと探して、これだと思ったところを見つけ、蓮如上人に歌を送った
        
        阿弥陀には　まことに慈悲は　なかりけり　たのむ衆生を　のみ助くる（一休）
        
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        ここで気を付けなければならないこと
        
        「宿善＝信心」ではない
        
        宿善は大変誤りやすい
        
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    - - 宿縁→はるか過去から我々を助けようとなさっている阿弥陀仏とのかかわり
        
        「たまたま行信を獲ば、遠く宿縁を慶べ」（教行信証）
        
        幸いにも親鸞、弥陀に救い摂られたのは、（生きているときに絶対の幸福になれたのは）ひとえに遠き宿縁によってであったことを慶ぶ
      - 宿因→過去にやった善業
      - 宿善めでたしと云うはわろし、御一流（親鸞聖人の教え）には宿善有り難しと申すがよく候（御一代記聞書）ｐ９１４
        
        宿善めでたしというのはよろしくない。親鸞学徒は宿善有り難しというべきであろう
        
        〇聞きがたい仏法に遇えたのは（宿因と宿縁があってのことだから）、決して自分の意志でできたことではないのだから「おめでとう」というのは適当ではない。絶対にありえないことがあったのだから「有り難いことがあった」と感謝しなければならないことなのである
        
        〇宿善がなければ聞法心も起こらず弥陀の本願を聞くことはできないから、宿善があったことを感謝しなければならないと教えられている
  - - - 蓮如上人は「宿善まかせ」
        
        どこでおっしゃっているか
        
        蓮如上人御遺言
        
        まことに宿善まかせ
        
        信心決定できるかは「宿善まかせ」
        
        善知識・人間の力ではどうすることもできない。いかに宿善が大事か。
        
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        すべての人に生きているときに信心決定してもらいたい
        
        このお気持ちがわかる蓮如上人のお言葉
        
        御一代記聞書「信心をとりて礼にせよ」ｐ８７６
        
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        蓮如上人の同じ告白の聖人のお言葉(正像末和讃)
        
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        だれでも彼でも死んだら極楽へ往けるのならば蓮如上人がこのようなことは言われるはずがない
        
        信心決定するコツなどがあるならば「まことに宿善まかせ」と悲しまれることはない
        
        船に乗ったら船頭まかせ　車に乗ったら運転手まかせ
- - - - 「往生はかなうべからずとみえたり」
      - 覚如上人「口伝鈔」「執持鈔」
      - 存覚上人「浄土見聞集」
        
        若し聞きえてよろこぶ心あらばこれ宿善の人なり。善知識にあいて本願相応のことわりを聞く時、一念も疑う心のなきは、これすなわち摂取の心光行者の心中を照護してすてたまわざる故なり。光明は智慧なり。この光明智相より信心を開発したまう故に信心は仏智なり。仏智より勧められたてまつりて口に名号は称えらるるなり。
    - - 五本指
        
        五重の義
        
        蓮如上人は五つに開いて教えられた
      - 二本
        
        信心正因　称名報恩
      - 握りこぶし
        
        唯信独達の法門
- - - - 親鸞聖人も阿弥陀仏の本願一つ教えていかれた
        
        阿弥陀仏の本願とは
        
        すべての人を煩悩具足の凡夫・極悪人と見抜かれて生きているときに苦しみの根元である無明の闇を破って絶対の幸福にする（信心決定・信心）
        
        絶対の幸福になった人は死ねば必ず往生することができる。絶対の幸福に救われたうれしさからお礼の心で念仏を称えずにおれなくなる＝信心正因称名報恩
        
        蓮如上人が五重の義で教えられている