Please enable JavaScript.
Coggle requires JavaScript to display documents.
たったひとつのねがいごと (導入
その日は、なんでもない一日になる予定だった。
出掛ける用事のあったあなたは、予定通りに起き、予定通りに支度…
たったひとつのねがいごと
導入
その日は、なんでもない一日になる予定だった。
出掛ける用事のあったあなたは、予定通りに起き、予定通りに支度を済ませ、予定通りの時間に家を出、そして、予定外に、車にひかれた。
耳をつんざくブレーキ音、目の前に迫った大型トラック。ドン、と衝撃が訪れ、視界が曲がる。何が何やらわからないまま、激しい痛みがあなたを襲った。
痛みと衝撃に支配される思考のなか、あなたはふと、家に残してきたペットのことを思い出していた…
ところで、目が覚めた。
寝起きの霞がかった頭を抱え、あなたはぼんやりと布団のなかに座る。
悪夢を見ていた、らしい。それにしては妙にリアルな体感だったな、などと思考を巡らせる。
(SANが5くらい減ったくらいの憔悴をイメージしてもらう)
どうやら外はまだ夜のようだ。太陽も昇っていないなか、あなたが飼っている熱帯魚の水槽からもれるブラックライトがぼんやりと部屋を照らしている。
先程思い出していたペットというのが、この魚たちである。
ふと、あなたは違和感を覚える。その正体を探ろうと、じっと水槽を見つめ、見つめ、吸い込まれるように見つめ、
そして本当に吸い込まれていくような感覚があなたを襲う。
聞き耳とアイデアをお願いします
<聞き耳>→「一度だけ、お前にチャンスをやろう」
<アイディア>→自分ではない、誰かに呼び掛けているようだ。
そしてあなたの意識は途切れた。
あおのへや
気が付くと、真っ青な部屋にいる。
壁がすべて青く塗られ、まるで水族館にいるかのようだ。
真ん中に大きな水槽がひとつ、奥に扉がひとつ。
そしてなによりも、水槽の手前に、ひとりの少年が倒れている。
→
ずぶ濡れの少年。うすあおいシャツとズボンを着ている。
(KP情報…
熱帯魚は青色のグッピー)
・声をかける
起きる。
あなたをじっと見つめ、ハッとしたように自分の体を見つめ、そしてあなたに向き直ると口をパクパクと動かす。
が、その口から声がもれることはない。喉に手をやる少年。どうやら、話すことが出来ないようである。
また、探索者が肌をさわるととても冷たいことがわかる。
-
-
-
-
-
◎真相
ある日、探索者は交通事故にあい、即死してしまいます。
その瞬間、探索者の飼う熱帯魚の一匹が、それを直感的に知り、絶望しました。
この魚は、探索者に思いを寄せていたのです。
魚は、魚のかみさまに「自分の命と引き換えに、探索者の命を助けて欲しい」と祈り、そしてそれは聞き届けられました。
しかし、魚のかみさまは魚の味方なので、願い事を叶えてやりたい一方で魚のかわりに人間を生かすなど許せません。
そこで、悲劇の物語『人魚姫』を模した世界に魚と探索者を送り込み、そこで
・死ぬことのつらさ
・人は魚の思いなど忘れてしまう動物であること
を思い知らせ、とどまらせようとします。
探索者は人の姿をした魚と行動を共にし、いくつかの分岐点を越え、やがてかみさまのもとにたどり着くことでしょう。
探索者は、魚の犠牲の上で生き返ることになるのでしょうか。それとも…