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ノスタルジックな和風ミステリーホラー (舞台は白川郷みたいな辺境の山郷 (古い神社 (境内を流れる浅い小川と板でつくられた橋, 石の乗った鳥居),…
ノスタルジックな和風ミステリーホラー
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人間パートと異界パートに分かれている。主人公が異界と関わりのあるアイテムに関心をもったり、それに関わる質問を村人にすることで、異界パートを読むことができる。登場人物も、人間パートと異界パートで姿が変化する。バッドエンドでは、「主人公に見つけてもらえなかった」ことで唄辺郷は過疎化、消滅したとだけ記述され、主人公はどこか寂しい思いを抱えたまま、村の事を忘れていく。真のエンドでは、主人公がかつて「人と暮らしたい」という思いを持ち、この村を出ていった狐神であり、神であることを忘れ人として生きていたことが明らかになる。自らに16になったら村に戻るようまじないをかけていたが、あやかしたちは、主を思い、全てを忘れて幸せに暮らすように暗示をかけていた。
忘れてもかまわない、忘れないから。的な。本当の愛情って、献身ってなんだろうとか。本当に泣けたりじんわりくるものって、うちの犬みたいに、見返りを求めないでただただ誰かを好きだと思うような、行動だと思ったから、そういうのを書きたいと思った。そして、そういうのは、こちらが気づかなければ、気づかれないもの。気づかれなくていいって思うものは、本当の本当にそこに存在しているようなものだから。そういうのに気づこう、気づきたいって思うのは、やさしい世界だなって思う。そういうものが、夢見がちだと言われても、自分は好きだ。唄辺郷の人たちは、だからみんな、主人公が忘れていってしまうことを悲しいと思いながらも、何も言わないでいる。そういうことをするのって、自分を含め人間にはむずかしくて、だから、あの人たちは、「あやかし」なんだとおもう。この辺りは夏目友人帳へのオマージュ。主人公だって、忘れたくなかったと思うけど、どこかでやっぱり神として責任を感じていて、自分の望みを押し殺していたところがあると思う。みんなが幸せであれば、と。でも、主人公がどこかでそう思っている限り、やっぱりそれは犠牲だし、どちらも正しくなれないなら、バランスしかなくて。本当に価値を感じて大切だと思うには、一旦そこから出て、神じゃない自分で、村をみつける必要があったんだと思う。とかいう分析をあんまり細かく書いちゃうと、おもしろくないので、あくまで語りすぎずに。
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