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家系図から見るワインのブドウ品種 - Coggle Diagram
家系図から見るワインのブドウ品種
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表示されているブドウ品種の説明
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ピノ・ノワールの直系たち
マドレーヌ・ロワイヤル
マデレン・ロワイヤルとも言います。(表記の揺れ?)正直この家系図を作成するときに初めて目にしたブドウ品種です。ピノ・ノワールの子供なのは確からしいのですが、片方はわかっていません。ブドウ品種としての情報はほぼありません。
ピノタージュ
南アフリカのステレンボッシュ大学でサンソー(エルミタージュ)とピノ・ノワールの交配品種として誕生。現在では南アフリカの代表品種として有名で、酸味と果実味が豊富なフルボディタイプのワインが造られます。
ピノ(ノワール)+(エルミ)タージュ=ピノタージュ
サンソー
フランスのラングドッグ地方が原産地とされ、フランスでは古くから栽培されている品種です。生産能力が高く、補助品種として世界各地で栽培されていますが、特に南アフリカでは「エルミタージュ」と呼ばれ、単一品種ワインとして仕立てられることもある品種です。
サン・ローラン
チェコやオーストリアといったワイン産地としてはあまり聞きなれない国でよく栽培されています。
片親はピノ・ノワールとされていますが、もう片方は不明です。
非常に香り高い品種とされていますが、飲んだことがないので、謎です。
サヴァニャン
フランスではジュラ地方の主要品種として有名で、黄ワイン「ヴァン・ジョーヌ」の原料です。そのほかにも辛口の白ワインのみならず、酒精強化ワインやスパークリングワインにも使用されます。
片親は不明です。
また突然変異を起こしやすいらしく、果皮の色と個性が変化したものが数種類あります。
ピノ・ノワール
世界で一番高くなるワイン「ロマネ・コンティ」の使用品種としてあまりにも有名なピノ・ノワール。
詳しい個性はここでは割愛するとして、家系図の中心に据えられるほど他のブドウ品種との親戚関係が多い、「ワイン用ブドウ品種の母」ともいえるかもしれません。このピノ・ノワールの起源に関しては諸説ありすぎるため、ここでは説明しません。
突然変異を起こしやすい性質らしく、数種類の変異種ブドウが存在します。
ミュスカデ
現在ではロワールの河口付近の産地の主要品種ですが、別名の「ムロン・ド・ブルゴーニュ」の通り、ブルゴーニュ原産でピノ・ノワールと、後述する「やんちゃな嫌われ者の父」グエ・ブランの自然交配種です。
ブルゴーニュではほぼ絶滅してしまっていますが、ロワールでは超人気品種。軽やかな味わいとリーズナブルな価格で、飲んだことのある人も多いと思います。
アリゴテ
ブルゴーニュの名脇役として有名なアリゴテもピノ・ノワールとグエ・ブランの交配品種です。酸が強く厚みの無い品種と言われていますが、ブーズロンという産地では偉大なワインを生み出します。酸が特徴という点ではピノ・ノワールと共通点が見られますが、より線が細い印象ですね。
シャルドネ
言わずと知れた超人気国際品種もピノ・ノワールとグエ・ブランの子供です。
ブルゴーニュの他、さまざまな産地で良質なワインを造るシャルドネですが、起源として有力なのがマコンの付近。ブルゴーニュでも南の方ですね。
熟成の可能性や酸の質などは似通っていますが、土地を選ばず栽培できる点などはピノ・ノワールとの決定的な違いかもしれません。
ガメイ
ヌーヴォーといえば、ボジョレー。この地区の重要な品種がこのガメイ。その昔はボジョレー以外のブルゴーニュ地域にも植えられていたそうですが、現在はほぼボジョレーのみで栽培されています。このガメイもピノ・ノワール×グエ・ブラン。
グエ・ブラン
「やんちゃな嫌われ者の父」グエ・ブラン。シャルドネをはじめとする子供たちの偉大な功績とは裏腹に、ワイン用ブドウ品種としては魅力に乏しいという悲しい品種で、フランスでは絶滅に限りなく近い、と言われています。
それくらいしか情報がないのですが、実はこのグエ・ブラン、この家系図に筆者の技量不足により追加できない項目がありました。
なのでここに記しておきます。
ブラウフレンキッシュの親
リースリングの親
だいぶいろんな家系に登場してくるので、複雑になりすぎるのを防ぐ目的で割愛しました。
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孫、ひ孫の世代
ミュラー・トゥルガウ
ピノ・ノワールの子マドレーヌ・ロワイヤルとグエ・ブランの子リースリングの交配品種。人間だとちょっと倫理的にどうなんだ、という組み合わせ。
1800年代にスイスで誕生した人工交配品種で、現在活躍しているブドウの中で、最も古い人工交配品種と言われます。
ちなみに日本でも少量ですが北海道などの冷涼地で栽培されており、軽やかでフレッシュな味わいは親しみやすさを覚えます。
リースリング
ドイツを代表する高貴品種リースリング。酸味と香りに他の品種にはない独特の個性を持ち、唯一無二の存在。
ちなみにグエ・ブランの反対側の親の情報は見つかりませんでした。
伝統的にドイツの甘口がリースリングの銘酒として有名ですが、現在の辛口ブームに合わせてドイツでも辛口に仕立てられるワインが出てきています。
ドイツやアルザスのほかに、アメリカやオーストラリアでも流行の兆しを見せており、これからも楽しみな品種。
ケルナー
ドイツで人工交配によって生まれた品種。リースリングとトロリンガーの間に生まれました。
現在原産国のドイツでは栽培面積が減少しており、あまり単一品種で見かけることはありませんが、かわりに北海道、特に余市のケルナーが日本ではよく見かけられます。
アロマティックなのはリースリングに似たのでしょう。ですがよりフルーティな印象。ボディはリースリングよりもあり、酸味は穏やか。特に北海道産のケルナーはその傾向が顕著です。
北海道のものは筆者個人的に一飲の価値あり、と思っています。
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ツヴァイゲルト
ピノ・ノワールの子サン・ローランとブラウフレンキッシュの人工交配品種。ツヴァイゲルトレーベとも言われる。
なんでしょう、ドイツとかオーストリアとかこのあたりの人たちは研究熱心なんでしょうか。
オーストリアで最も広い栽培面積を持ちますが、日本でも北海道や新潟など寒い地域で栽培されています。
ベリー系のアロマとペッパー系のスパイシーさを併せ持ち、トマト料理との相性は抜群です。
ブラウ・フレンキッシュ
8世紀には既に存在していたと言われるとても古い品種。レンベルガーとも呼ばれます。実はあの「やんちゃな嫌われ者の父」グエ・ブランを親に持つ品種です。うーむ、ほんとにやんちゃが過ぎますね。
タンニンが豊富でスパイシーさが特徴。日本でも少量生産されていて、やはり北海道で造られています。
シラー
遺伝子の研究が進んだことにより判明。ピノ・ノワールのひ孫と推定されるシラー。
言わずもがなのローヌを代表する品種。オーストラリアではシラーズと呼ばれ、遺伝子的にはローヌのシラーと同じものの性質の違うワインが造られるというテロワールを再認識せずにはいられない、ロマン品種。
栽培が比較的容易なうえ、濃厚な果実味とスパイシーな風味で世界中にファンがいる品種です。
ヴィオニエ
シラーと同じく遺伝子検査によってピノ・ノワールのひ孫と推定されるヴィオニエ。シラーとは兄弟とされています。
ヴィオニエを説明するにあたって、欠かせないのがやはりローヌ。そう、兄弟であるシラーと同じ産地にいるのです。
しかもコート・ロティを始め、北ローヌの高級産地には、強すぎるシラーの風味の緩和や発色を助ける目的で、ヴィオニエのブレンドを許されている地域があります。
兄弟でひとつのワインを造り上げる、やはり遺伝子的に近いから阿吽の呼吸で仕事しやすいのでしょうか。
コロンバール
「やんちゃな嫌われ者の父」グエ・ブランとシュナン・ブランを親に持つ、とされている。
コニャックやアルマニャックの主要原料とされるほか、フランスのガスコーニュやアメリカでは「フレンチ・コロンバール」としてワインに仕立てられている。
軽やかで爽やかなワインとなり、しばしば親のシュナン・ブランや親違いの兄弟シャルドネとブレンドされます。
ちなみにタイで単一品種で造られているワインはエスニックと合うらしい。興味深いですね。
シュナン・ブラン
家系図が複雑になりすぎるのを防ぐため、割愛しましたがサヴァニャンを親に持つ品種。
ロワールを代表するワイン用白ブドウで、爽やかな辛口から極甘口まで対応の幅の広さは、セミヨンと並んでブドウ界随一かもしれません。
ピノー・ド・ラ・ロワール(フランス)やスティーン(南アフリカ)とも呼ばれます。
テロワールを反映しやすいと言われ、生産地によって、全く違う味わいのワインができます。
南アフリカで最も成功している品種で「南アフリカの国宝」という表現も見受けられます。
サヴァニャン
グリューナー・ヴェルトリーナー
近年流行の兆しを見せているオーストリアの白ワイン用ブドウ品種。
片親はサヴァニャンと言われていますが、もう片方はわかっていません。
辛口~甘口まで様々なワインに仕立てられますが、特徴としては白コショウやハーブのような爽やかな香り、リンゴなどの果実味に軽やかな産があり、熟成するとはちみつのような複雑な風味も出てきます。
日本の甲州に似たニュアンスを持つ、とも言われており、和食との相性は抜群とのこと。ちょっとこだわったワインショップなら置いてあることがありますので、是非試してみて下さい。
ソーヴィニヨン・ブラン
遂に出てきました、シャルドネと人気を二分する超人気国際品種。この品種が今のボルドーを造り上げたと言っても過言ではないかもしれません。
グリューナー・ヴェルトリーナーと同じく、片親はサヴァニャンですが、もう片方はわかっていません。
いまさら特徴を述べるのもおこがましいほどですが、ハーブや青草の爽やかな香り、綺麗な酸、ミネラル感を持っていて、世界各地で偉大なワインを造っています。
ブラン・フュメとも呼ばれます。
カベルネ・ソーヴィニヨン
世界で一番有名なブドウ品種と言っても過言ではない黒ブドウ。世界で最も広く栽培されているブドウ品種のひとつとされ、ソーヴィニヨン・ブランとカベルネ・フランの間に自然交配で生まれたボルドーのスター品種。
ソーヴィニヨン・ブランからは草のようなグリーンな香り、カベルネ・フランからは黒スグリや鉛筆の香りを受け継ぎ、遺伝子の研究が進む前から胸中店は指摘されていたそうです。
カベルネ(フラン)+ソーヴィニヨン(ブラン)=カベルネ・ソーヴィニヨン。覚えやすいところも超人気国際品種たるゆえんでしょうか。
カベルネ・フラン
ボルドーブレンドに認定されている代表品種のほとんどの種類の親がこのカベルネ・フラン。つまり今日のボルドーの骨格ともいえるでしょう。
ただ現在ボルドーではカベルネ・フランは下火となってしまっており、脇役に甘んじてしまっていますが、ロワールでは主要品種の座を守り続けているうえ、世界中で少しづつ栽培面積を増やしているという原点回帰の流れも散見されます。
ピーマン香といわれるベジタブルな香りが特徴で、ヨーロッパの人はとても好みらしいのですが、筆者はあまり好きではありません。ただ周りのスタッフにはこのピーマン香がいいんじゃないか!とよく言われます。
カルメネール
元々はボルドー原産でカベルネ・フランの子孫と言われている。
ボルドーでフィロキセラが流行し、その他の要因も重なってほぼ全滅したような状況になったのですが、実はその前にメルローとしてチリや国外にわたっていたのが一部カルメネールだったことが判明し、復活を遂げた「七転び八起き」を地で行くブドウ品種。
チリでは補助品種として使われるほか、明確な特徴を持った単一品種のワインとして仕立てられることも多いです。
その特徴とは濃厚なブラックベリーやチョコレートの香り、なめらかな口当たりでまさにカベルネ・フランの系譜ですね。
メルロー
カベルネ・フランとマドレーヌ・ノワール・デ・シャラント(長い)を親に持つ現在のボルドーの主要品種。
ボルドー左岸ではメイン品種をカベルネ・ソーヴィニヨンに譲りますが、シャトー・ペトリュスを始め、右岸では押しも押されもしないメイン品種として堂々とその真髄をワインに込めています。
その栽培のしやすさからボルドーだけでなく世界各地に栽培面積を広げており、日本だと長野が有名です。
柔らかな口当たりとベリー系の果実味が特徴で、カルメネールと間違えるのも仕方ないかもしれません。
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マルベック
「黒ワイン」の産地カオールとアルゼンチンで主に栽培されています。
マドレーヌ・ノワール・デ・シャラントとプルネラールの間に自然交配で生まれました。
ということはメルローとは片親違いの兄弟ということになりますね。
90%以上がアルゼンチンで栽培されていますが、カオールの他、ボルドーにもごく少量ながら残っています。
牛肉のステーキを食べる際の最強のお供としておススメです。
プルネラール
マルベックの親であるということと故郷がガイヤック地方であること、くらいしか情報がない品種。
と思いきや単一品種で仕立てられているワインは存在する模様。ガイヤック地方の人は愛を持って、このブドウに接しているようです。
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