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シン・ニホン - Coggle Diagram
シン・ニホン
具体的な事象に向かい合うコツ(P196-)
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②現象、対象を構造的に見る訓練を行う
この複雑な現象の背後に一体どのようなルール(パターン)があるのかを探る意識を持ち、それぞれの階層構造を読み解くことも意識したい。パッとみて感じたことだけでなく、どのような要素があり、それぞれどのような性質を持ち、それぞれの要素はどのように関わり合っているのかを考える。この結果、普通には見えないものも同時に見えるようになっていくものだ。
③知覚した内容を表現する
自らが感じたこと、知覚したことをとにかく表現し、アウトプットすることも有効かつ重要だ。絵でも、数式でも、チャート(図表)でも、文章でも、形式はなんでも構わない。表現することで、自分が何を知覚したのかが明確になる。それが次の経験における知覚能力を高めることにつながる。
これは多面的に重要だ。どのような形であれ、表現することなしに自分が何をわかったのかを理解することは自分でも難しいものだ。この結晶化過程が、知覚する力を高め、観察する力も高め、さらに名前のついていない事象に向かい合う力を高めてくれる。
④意図的に多面的に見る訓練をする
思いつく限りの視点やレイヤから見てみる。自分なりのモノの見方のある人、違う視点の人の考えを聞いてみる。一段レベルが下、あるいは一段レベルが上の構造の視点で考えてみる、などである。
この訓練は社会科学的な考察だけでなく、自然科学・工学的な考察も持てるとさらに有効だ。
例:単に「使いやすい鉛筆」と感じるだけでなく、その鉛筆はどのような原料・調整、製造を経て、「使いやすい鉛筆」になっているのか、更に、デザインやグリップ力など、機能に絞った視点でも観察してみる。
⑤物事の意味合いを深く、何度も考える
経験したことや、感じたことの意味合い、「So What」を何度も何度も考え、問いを深めることだ。それがどのような意味合いを持つのか、次のステップやその文脈、異なる文脈での意味合いを考え抜いた経験は、表面的な知覚を超える体験そのものとなり、深い知覚能力を鍛え上げる。
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「スポンジ力」より「気づく力」(P199-)
これまでの教育は新しい概念や対象を引っかかりなく吸収する力、いわば「覚える力」を圧倒的に重視してきたが、それはキカイのほうが得意な能力だ。
むしろ対象とのぶつかり合いを通じて、自分なりに肉化する力や「気づく力」が遥かに大切になる。
「気づき」は自分の中にある何らかの知識や理解が、異なる何かとつながることだ。これは言ってみれば情報間の化学反応であり、知らなかったことを知ったというレベルの話ではない。
また、気づきの量は人の成長そのものということもできる。人の記憶は儚い。特に学習能力が高い人ほど忘れるスピードは早いものだ。しかし、新たに自ら気づいたことはそう簡単には忘れない。
仕事とは何か(P229-)
仕事=力×距離
「どれだけ大きな存在に対して、どれだけ勢いよく、どれだけの変化(距離)を引き起こしたか」
そういう視点から、いろいろな仕事がどのような変化を生み出しているのかを考察させ、自分はどういう変化を生み出したいのか、そのためにはどういう技なり力がいると思うのかについて、遅くとも義務教育が終わる15歳までに一度は考えさせておくべきだ。