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問題２５（Ａ）公開会社（監査等委員会設置会社および指名委員会等設置会社を除く）の取締役と監査役を，以下の各問について比較しなさい。 …
問題２５（Ａ）公開会社（監査等委員会設置会社および指名委員会等設置会社を除く）の取締役と監査役を，以下の各問について比較しなさい。
問題1資格について
問題2任期について
問題3義務と責任について
問題1
１．両者の意義
取締役
→取締役会という機関の構成員業務執行の意思決定や取締役の職務執行の監督をする者
監査役
→取締役の職務の執行を監査する株式会社の機関
２．共通する規制・相違する規制がある旨
合理的な会社運営に関わる者として共通
※職務内容は異なるため様々な点で規制が相違
３．具体的共通点
欠格事由（331条１項，335条１項）あり定款により株主に限定することは認められない（331条２項本文，335条１項）
∵株主以外の者からも広く有能な人材を選任するため
４．具体的相違点
監査役→兼任禁止規定（335条２項，333条３項１号）
∵自己監査防止と独立性の確保
問題2
１．具体的相違点
取締役→２年（短縮可）
監査役→４年（短縮不可）
２．相違する理由
監査役の地位を強化し，独立性を確保するため
問題3
１．具体的共通点
株式会社とは委任関係（330条）
→善管注意義務（民法644条）を負う
→任務懈怠がある場合
→株式会社に対して損害賠償責任（423条１項）
株主は代表訴訟（847条）によって追及できる
→悪意・重過失がある場合
→第三者に対して損害賠償責任（429条１項）
２．具体的相違点
取締役
→忠実義務（355条），競業避止義務や利益相反取引の制限（356条）
∵業務執行に関与する者
→会社との利益衝突を防止する必要あり
利益供与した場合の責任（120条４項）
競業避止義務に違反した場合の損害額の推定規定（423条２項）
利益相反取引によって損害が生じた場合の任務懈怠の推定規定（423条３項）
自己のために直接取引をした取締役の無過失責任の規定（428条）
剰余金の配当等に関する責任等（462条１項，464条１項，465条１項）