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歴史 (経済 (『経済成長という呪い
欲望と進歩の人類史』
ダニエル・コーエン
要約 (歴史 (農業の発明と階層社会…
歴史
経済
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歴史観
クロード・レヴィ=ストロースによると、人間とは自分自身を飼い馴らす生き物だという。近親相姦を禁じ、お互いの娘を交換することで部族の平和を保る。このような禁忌と分類をつくり出す能力は、人間の特徴のひとつだ。掟をつくることによって社会的な生活様式が定まり、それが文化の基盤となっていく
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歴史
農業の発明と階層社会
紀元前1万年にはじまり、人口増加の起爆剤となった農業は、社会に階層化を起こした。王は王子に、王子は領主に命令を下す。そして領主は騎士を、騎士は小作人を支配する。さらに小作人の下には農民がいる。こうして族長支配体制が確立すると、上層部の人たちは世襲的な権力をもち、民衆が差し出す余剰で生活するようになった。
社会の階層化は男女間にも広がった。農業の伝播とともに狩猟と採集が分業化され、採集の仕事に従事する者は農業へと移行した。そして次第に男性は屋外で、女性は屋内で働くようになり、農村社会における女性の役割は子供を産むことに限定されていった。これは女性の地位が格下げになったことを意味する。
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余剰エネルギーの浪費と経済成長
生贄や祝典、戦争などは社会の余剰エネルギーを浪費する手段だ。 #
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デジタルテクノロジーの進化
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デジタル化は世界中で進行している。にもかかわらず先進国の経済成長率は下降の一途をたどるばかりだ。過去30年間におけるヨーロッパの一人当たり経済成長率を見ると、70年代は3%、90年代は1.5%、2001年から2013年までは0・5%だった。同時期のアメリカにいたっては、国民90%の一人当たり経済成長率はゼロである。つまりデジタル革命の成果は、経済成長率に反映されていないのである。
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相対的な幸福感
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しかしこの影響されやすさは、呪いであるとともにチャンスでもある。もし仕事や芸術、社会生活の場で欲望を昇華できれば、その対象は重要ではないからだ。明るい未来を見るための手段は、なにも物質的な経済成長だけとはかぎらないのである。
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