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14a取締役会決議を経ない代表取締役の株主総会の招集と総会決議 (多額の借財の意義 (事例分析・論点の指摘(問題の所在と問題提起)…
14a取締役会決議を経ない代表取締役の株主総会の招集と総会決議
多額の借財の意義
事例分析・論点の指摘(問題の所在と問題提起)
本問では、5000万円を借り入れるのに取締役会決議が必要なのかを検討する必要がある
この点会社の借り入れが「多額の借財」にあたるなら、取締役会決議が必要となる(362条4項2号)
そこで、「多額の借財」の意義が問題となる
規範定立(自説の結論と理由)
この点、同条項号が取締役会決議を要求したのは、これらの決定は会社に重大な影響を及ぼすので合議体で慎重に判断させるのが妥当だからである
そして会社に重大な影響を及ぼすかどうかは個々の会社ごとに区々であるから画一的には判断できない
したがって、当該借財の額、総資産や経常利益に対する割合、借入目的、従来の取り扱い等を考慮し、相対的に決するほかないと解する
あてはめ
本問では、借入金額が甲会社の総資産額の4分の1にもあたり、また、事業譲渡等における467条1項2号との対比から考えても、「多額の借財」にあたるといえる
取締役会決議を欠く
代表取締役の代表行為(個々的取引行為)の効力
規範定立(自説の結論と理由)
この点、取引の安全を図る観点から
取締役会決議は内部的意思決定手続にすぎないと
考えるべきだから、原則として有効であると解する
ただし、相手方が決議を経ていないことにつき悪意または善意・有過失の場合は、民法93条ただし書を類推適用して、無効と解すべきである
なぜなら、代表取締役は会社の機関として行為している以上、取締役会の決議と代表取締役の行為を意思と表示の関係と見ることができ、その意識的不一致がある以上、心裡留保に類似しているからである
あてはめ
よって、当該消費貸借契約は原則として有効であるが、例外的に乙銀行が悪意または善意・有過失の場合は無効となる
事例分析・論点の指摘
(問題の所在と問題提起)
そうすると、必要であった取締役会決議を経ずに代表取締役Aは甲会社を代表して乙銀行と消費貸借契約を締結してしまっている
そこで、取締役会の決議を経ずに代表取締役が行った行為の効力が問題となる
代表取締役の権限濫用の効力
規範定立
(自説の結論と理由)
この点、代表権の範囲内の行為か否かは
取引の安全の見地から
客観的に判断すべきだから、
代表取締役の権限濫用も、原則として有効であると解する
ただし、相手方が代表取締役の権限濫用の意図につき
悪意又は善意・有過失の場合は、
民法93条ただし書を類推適用して、無効と解すべきである
なぜなら代表取締役には代表意思はあるから、効果の帰属の点については意思と表示の不一致はないが、利益の帰属の点については意思と表示の意識的不一致があり、心裡留保に類似しているからである
あてはめ
よって、当該消費貸借契約は原則として有効であるが、例外的に乙銀行が悪意または善意・有過失の場合は無効となる
事例分析・論点の指摘
(問題の所在と問題提起)
本問の100万円の借入は金額が僅少であるから、代表取締役が意思決定権限を有する日常的細目的事項に属すると解する
したがって、仮に取締役会決議を
欠いてもその点は問題はない
しかし、Aは自己の遊行費に
あてるために借入をしている
そこで代表取締役が代表権を濫用した場合の
行為の効力が問題となる