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18b利益相反取引の制限・競業取引の制限 (間接取引における「利益が相反する取引」の意義 (それでは、乙会社がＢ銀行から借入る際に甲会社がＢ銀行との…

- - - - よって、甲会社の取締役会の決議が必要である
- - - - まず、自己または第三者の「ために」とは、
        名義の意味ではなく、計算の意味だと解する
        
        なぜなら競業取引規制の趣旨は会社の利益保護にある以上、
        権利義務が誰に帰属するかよりも経済的利益が誰に帰属するかを問題とすべきだからである
    - - 本問では、Ｃは丙会社の代表取締役となる以上、少なくとも経済的利益を第三者である丙会社に帰属させるといえるから、この要件はみたす
  - - - 次に、「会社の事業の部類に属する取引」とは、競業取引規制の趣旨が会社の利益保護にある以上、会社が実際に行っている事業と市場で競合し、会社と取締役・第三者の間で利益衝突が生じるおそれがある取引をいうと解する
    - - 本問では、Ｃが丙会社の不動産業務部門を担当するといっても、代表取締役は包括的代表権を有する以上(349条4項)、
        
        丙会社のコンビニの経営に関与する可能性は極めて高いから、甲会社とＣないし丙会社の間で利益衝突が生じるおそれはある
        
        ただ本問では、Ｃが丙会社の代表取締役に就任する時点での甲会社の取締役会決議の要否が問題となっている
    - - この点、同業他社の代表取締役に「就任」すること事態は
        競業「取引」ではないから、就任自体は競業取引にあたらず、
        取締役会の承認は必要ではないと解する
        
        しかし、Ｃが丙会社の代表取締役に就任後に
        競業取引を行う場合は、甲会社の取締役会の承認が必要となる
- - - - 本問の甲会社とＢ銀行の保証契約の締結は、356条1項3号例示の間接取引にあたる。よって甲会社の取締役会の決議が必要である
- - - - そこで、356条1項1号の要件を満たすか否かを検討する